ビールを極めることは、ワインを極めることに似ています。
ビールは、苦いもの、喉ごし爽やかなもの、と思っていませんか?
実は、フルーティなビール、酸っぱいビール、甘いビール、香ばしいビール、さまざまなものが、世界で楽しまれています。
しかし、残念ながら、日本で流通しているビールのほとんどは、苦みと喉ごしを重視した、ラガータイプのものなのです。
これでは、ビールの楽しみのほんのわずかな部分しか、知ることができません。
もちろん、ラガービールでも、工夫次第で、いろいろな楽しみがあります。
たとえば、ここに写真で紹介した、ライムビール。カットしたライムを、少し搾ってから浮かべれば、他にはないビールになります。
しかし、もう少し視点を広げてみましょう。
ビールには、今ご紹介したラガーの他に、エールと呼ばれるタイプのものがあります。
ラガーは製造過程で酵母が沈下するのに対して、エールは表層面へ浮き上がるため、上面発酵ビールとも呼ばれます。
ベルギーには、何と800種類ともそれ以上とも言われるビールが、生産され、流通しています。その一部は、日本にも輸入されています。
木いちご・さくらんぼ・桃といったフルーツを混ぜたり、天然酵母を自然発酵させたり、アルコール度数15度にもなるようなものがあったり。
酒税法の関係で、日本では「発泡酒」と表示されるものでも、本場ベルギーやドイツでは、立派な「ビール」なのです。